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こんばんは!玉嶋です。
早速ですが、今週末の『キーンランドカップ』予想のポイントほかについて、玉嶋と予想屋マスターが見解をお届けします。
●『キーンランドC』有力馬、TB、枠
全体的に低調なメンバー構成で、重賞としては小粒です。過去にはダノンスマッシュ等、G1でも活躍できるレベルの馬が出て来たことも少なくありませんが、今年のメンバーにはそういうイメージを持てる馬がいません。
今年のスプリント路線は、史上空前の低レベルな年になりそうです。世代トップクラスとは言い難いテイエムスパーダ、ナムラクレアにアッサリ勝たれてしまったのが象徴的です。ウォーターナビレラはクイーンステークスで古馬中距離戦線の厚い壁に阻まれましたが、スプリント路線はそうではありません。
原因としては、強い4歳世代のトップクラスが挙って2000mより長い距離や海外に向かいました。その結果、マイル路線が膠着状態に陥り、スプリントへ転向する(押し出される)馬があまりいませんでした。これだけではありませんが、今年のスプリント路線が低調なのは、これが主原因だと考えています。ないとは思いますが、先日、関屋記念を勝ったウインカーネリアンがスプリンターズステークスに出て、即好走してもおかしくないくらいのレベルです。
脱線しました。今年のキーンランドカップは、基本的には混戦で、何が勝ってもおかしくないと思います。個別分析、本命候補等は、Twitter( @keiba_tamashima )で配信します。現時点で注目しているのは、ヴァトレニ、ヴェントヴォーチェ、ジュビリーヘッド、エイティーンガール、レイハリア、ロードマックスです。
枠順については、やや内が有利ですが、外がノーチャンスという訳でもないので、それほど神経質になる必要はないと思います。それよりも、前週のコース替わり開催では、ジャックドール、パンサラッサ、ウインマリリンがワンツースリーを決めたように、内前が極端に有利でした。したがって、週中の予想は内前有利を想定して組み立てます。
一方で、雨上がりの影響が前残りに大きく寄与した可能性も否定できないので、週末の馬場状態、トラックバイアスをいつも以上に入念にチェックする必要があります。
●高回収 馬券戦略【実践編①】
【質問】玉嶋さんのツイートで、「予想屋マスターの予想を使って高配当を当てた」と流れてきました。お二方とも高配当をよく当てていらっしゃいますが、何かコツのようなものはあるのでしょうか?
先週も、私の専門外である芝オープン以外のカテゴリーで、マスターの予想を使って的中を2本取りました。具体的には、①馬連62.1倍(買い目2点)、②馬連37.7倍(買い目5点)です。
※①8/20(土)新潟10R、②8/21(日)新潟11R
玉嶋さんが僕の予想を使って、どういう馬券を組むんだろう?って、実は興味があったんです。「単勝多点」「複数1着フォーメーション」「絞り込み型フォーメーション」色々工夫してやっているじゃないですか?それが、蓋を開けてみたら、「馬連ながし」一辺倒だったので、ちょっと拍子抜けしました。何か意図はあるんでしょうか?
私が自分の馬券で色々工夫をしているのは、ご存知の通り、収束に課題があるからです。年間50レースくらいしか馬券を買わないので、収束せずにマイナスに転落してしまうリスクを孕んでいます。それを解消するために、ありとあらゆる券種や買い目を駆使して、強引に収束に持ち込むのが狙いです。
なるほどね。最初玉嶋さんの馬券見た時に「プロアマ対談」でも話しましたが、馬券で色々工夫されていて、メチャメチャ良いと思いましたもん。普通は「収束させたい」ってなると、レース数を増やす方に舵を切りたがるんだけど、玉嶋さんの場合はそうじゃなかった。
ご指摘の通りで、私もレース数を増やすことは考えました。でも、増やせば増やすほど予想の質が低下するのは避けられませんから、本末転倒です。それでは、マスターやsuzukiさんのようなプロや優秀な予想屋と渡り合えません。だから、参戦するレースが少ないままにして、馬券の工夫をする発想に切り替えました。
一方で、最近やっている「予想屋マスターの予想を使って馬券を買う」取組みでは、年間約500R(スタンダードプラン=10R/週)の予想が配信されるので、その心配をする必要がありません。「収束するだろう」見通しが立っているので、馬券を工夫するところまでは必要ないと思っています。あと、これだけレース数が多いと、ありとあらゆる券種のオッズやら買い目やらを検討してられないというのもありますが。私がやっている複雑なフォーメーションを組んだり、一部の買い目を消したりする馬券の工夫って、結構時間が掛かるし、まあまあ大変なので。
なるほどね、納得しました。僕の予想を使って、馬券をもっと工夫していけば、もっと利益が上がると思いますが、それについてはどうですか?
それは確かに仰る通りだと思います。一方で、時間がメチャクチャ掛かるし、それをやり始めたら自分の予想と馬券をやる時間がなくなっちゃうし、休日が競馬一色になってしまうので、それは流石に。。。マスターの予想を使って馬券を買うのは「作業」と割り切っているので、恣意的な判断は入れないようにしています。
そろそろ、本題にいきましょうか?先程挙げた2本の的中ですが、何か気を付けたことや馬券のポイントはありますか?
この2本の的中なんですけど、的中した金額に目が向きがちなんですが、ポイントはそこではなくて、低いオッズ帯の買い目を消したところです。要は、余計な馬券を買わなかった。いずれの馬券も、予想は「軸1頭→6頭ながし」でしたが、30倍以下の買い目は買いませんでした。
これって、馬券を買う上で基本中の基本。ぶっちゃけ、オッズが低い方が来やすいから、そこに手を出す人が多いんだけど。でも、それじゃあ勝てないよ。先週も話した通り、回収率100%がせいぜい。
本当に仰る通りで、この2本以外のレースでは、基準倍率以下の買い目(消した買い目)が「当たっていた」レースもありました。でも、「買っておけば」とは毛ほども思いませんでした。理由は簡単で、今ほどマスターが言っていたように、それを買えば買うほど、控除率に食われていってしまうから。当たるメリットよりも、買い目が嵩むデメリットが上回ってしまい、それでは勝てません。やっぱり、回収率130%くらい叩き出せないと、競馬をやる意義が揺らいでしまいます。
(つづきは来週)
【玉嶋亮・著書の紹介】
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2022年 上半期 成績
年間予算の52%消化(32R)
的中率53%(17/32)
複勝チャレンジ除く 40%(10/25)
主力券種:馬単、三連単
回収率&主な的中:Twitterプロフィール欄
複勝チャレンジ:7戦7勝
30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)