※こちらは玉嶋亮連載メルマガのバックナンバーです。メルマガ登録をすると最新の記事がメールで届きます。
必勝コラム こち競馬氏(回収率118%)
◆自己紹介
はじめまして。こち競馬と申します。29歳の会社員です。競馬歴は1年半です。
Twitterアカウント 回収率118%▼
https://twitter.com/kochi_oumasan/status/1673111310379405316?s=19
◆1週間のルーティン
・週中(月曜日~木曜日)
とにかくレースを見る、これに尽きます。ただ、時短のために最大出力を出せたであろう2、3レースしか見ていません。このときに大まかな印を打って、そのあと馬の強さや特徴を軽めにメモします。また、このメモは時間が経った後にも更新を行います。例えば大阪杯でジャックドール、スターズオンアース、ダノンザキッドは好走しましたが、その後を見るとG1にしてはレベルが少し怪しいレースであったのではないか。などです。
ちなみに予想の順番は基本的にその週の芝重賞→ダート重賞・オープン→芝オープンの順番です。重賞以外の芝オープンを優先順位の最後に置いている理由は、Paddock LabのMTPで言うと60台中盤~後半、番付で言うと小結~前頭ぐらいの馬が狭いレンジで拮抗していることが多く、レースの質として最も恵まれた馬、またはもっとも適性の高い馬が勝つレースが多く、能力比較だけでレースの分析が終わらないパターンが多いので優先度を下げています。
ー玉嶋コメントー
芝オープンクラスは番組数が多いため、狭い能力レンジに同じようなレベルの馬が集まりやすいです。重賞、延いてはG1では能力はトコトン強い『青天井』であるため、能力比較は比較的イージーです。一方、芝オープン特別は、重賞で通用しないレベルの馬が出てくることがほとんどで、その結果混沌とします。
ダートの場合は番組数が芝に比べて少ないため、オープン特別クラスでも重賞で通用するレベルの馬がチラホラ見られます。したがって、コラムの通り、芝オープン特別よりもダートオープン特別の方が能力比較が簡単な場合が多いです。
ーつづきー
次に、レースの分析が順調な場合、スキマ時間で玉嶋さんが週中に載せている参考馬券や、競馬の教科書読者の方々の馬券を見て、何故この買い目にしたのか?考察して自分の馬券に取り入れることができそうなものが無いかをチェックしています。
・週末(金曜日~日曜日)
枠順が出てからは、各馬の想定勝率を割り振ります(合計80%になるように割り振ります)
残りの20%はレース当日のTBを見て調整します。また、TBは基本的に全レース確認しています。TBの確認、想定勝率の割り振りが終わったら、後は期待値計算を行い、想定期待値1.3を超える馬券を買っています。想定期待値の下限値を1.3にしている理由は、自分の予想精度から考えて余裕度を持たせているためです。レース後は、その週に行われたオープンクラス以上のレース回顧を行って一週間が終わります。
◆競馬の教科書、予想屋マスターを知って、変化は?
去年の夏競馬終了時点まで回収率110%ぐらいだったのですが、秋ごろに夏競馬で成功した穴馬を入れたワイドを「上手くいくはずだ」楽観的な見通しで振り回してしまい、大型連敗を喫してしまいした。
そこで、救いを求めてYoutubeを見ていたら、たまたま予想屋マスターの動画と出会いました。この動画を見るまでは、私のファクターは騎手、調教、前に行く馬か、後ろからの馬か、程度しかなかったので、レース解説により馬の能力を紐解いていくマスターの解説に心を打たれました。さらにその後は、玉嶋さんと競馬の教科書の存在を知り、ピンク本をPDF配布していただけるとのことだったので、今年の正月休みを使って読みました。玉嶋さんもマスターも一貫して能力比較とトラックバイアスの重要性を説いていたので、今年からはその二つを予想のファクターとして使っていこうと思い、今に至ります。
ー玉嶋コメントー
能力比較、トラックバイアス2ファクターで、予想は9割が完結します。
また、馬券は去年多用していたワイドをやめて、単勝、馬連を中心にして構成しております。思い返すと、去年は「3着あるかも」の馬を探す発想で馬券を買っていました。玉嶋さんや予想屋マスターがよく言っているように、1着の可能性を緻密に検討しないと、予想の精度が上がらないことに気付かされました。
ー玉嶋コメントー
「3着あるかも」という意味でいうと、着拾いの作戦もありますから、3着って、意外とどの馬にも可能性があります。一方で、1着は特別。予想を組み立てる上で大事なのは、全馬の想定勝率を「こんなもん」と出して、それら1着の馬から2,3着がどういう決着になる可能性が高いか?を考えることです。「3着あるかも」を今もやってしまっている方は、脱却することをオススメします。
ーつづきー
そもそも、競馬は1着の馬を当てるゲームだと思っています。今売られている券種の全てが1着だと当たるまたは当たる可能性がある馬券しかないので、ワンチャンスで3着に入りそうな馬を探すよりも、1着を取り切る馬を探すようになりました。また、1着を取り切る馬を探すようになると、1着を取り切れると思った馬が世間的には穴馬でも思い切って単勝で攻めることができるようになりました。それができるようになって、年初の淀短距離ステークスで単勝32倍付いていたホープフルサインの単勝を買うことができました。
去年までの自分なら絶対にできない判断だったと思います。
◆2023年の成績(参戦レース数、的中率、回収率、勝てるようになって生活や心境の変化は?)
参戦:35R
的中率:28%
回収率:118%
メイン券種:単勝(全購入金額の40%)、馬連(全購入金額の45%)
今年の的中、回収のほとんどが単勝で構成されており、単勝のみの回収率なら200%を超えています。単勝へ注力することにより、1着を取る馬を見抜く力がかなり上がったと手応えを感じています。ただ、連系の的中率は低く、ここから2着までなら割と何でも来る。1着は特別だと再認識しました。2着以降を当てることが難しいことであると感じるなら、玉嶋さんがおっしゃっていた通り三連複を混ぜて、馬連もしくは三連複による高配当を狙う馬券構築を選択肢の一つに入れてみようと思います。他にも、的中率が低い分馬単で一発回収を狙ってみたり馬券でもまだまだ工夫ができる部分が存在すると思っています。
ー玉嶋コメントー
巡り合わせがあるので何とも言えませんが、単勝で手応えを掴めているのなら、あまり心配は要らないと思います。穴の単勝って、思い切っていける人が少ないのが現実なので。
ーつづきー
また、今年の変化としては、毎週の予想ルーティンを繰り返していくうちに、予想力が上がってきた手応えを強く感じるようになりました。馬券が外れても、自分の中で最高の買い目を仕込んで負けたと思えるようになったので、外れた時に引きずることは無くなりました。最近は、馬券の結果より最高の買い目を仕込めたと胸を張れるようにどのように準備するかの方に関心が向いています。もちろん馬券は当たった方がいいのですが。
◆2023年の計画(予算、カテゴリー(芝orダート、クラス))
先述した通り芝ダート問わずのオープンクラス以上のみ参戦しています。オープンクラス以上と言っても基本は古馬戦オンリー、まだ能力比較の材料が少ない若駒戦は、原則として手を出していません。ちなみに、上半期で馬券を購入したレースは皐月賞、日本ダービーのみです。これらの理由は、玉嶋さんがメルマガコラムでおっしゃっていた通り「時間をかけて条件戦や未勝利戦まで全部見るか?」と言われると私はノーですね。他に時間を回す方がはるかに合理的です。
予算上限は年間18万円。月1万5千円、週5千円を最大Bet額にしており、参戦レース数の上限は80Rとしています。また、収支はExcelで管理しており、その時に買った券種も記録しています。Excelで管理することにより、2023年成績の欄で記載したような分析ができて、競馬に対する取り組み方を見直す際に使えるファクターの一つになると思います。
ー玉嶋コメントー
馬券収支管理はExcelを使うのを推奨しています。理由は2点。①PAT結果は閲覧できても、限られた機能のデータしか見れない。②単年の結果しか見ることができない。
◆最後に
この度、必勝コラムのご依頼をいただきましたが、私はまだ年間通じてプラス収支に至っておりません。まだまだ勉強しなければならなことが多いと思っています。1つだけ言えることは、仕事や学業と同じで、現状に満足していないなら、まずは結果を出されている方の真似をするところから始めればいいと思います。常に「玉嶋さんならどう判断するだろう?」、「競馬の教科書読者の方ならどう判断するだろう?」と考えながら競馬の時間を過ごしています。これを繰り返し、年末にはまた回収率100%を超える目標を達成したいと思っております。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
ハンデ戦の考え方
夏競馬が始まって、もうすぐ8月に差し掛かろうとしています。先週の中京記念で、Twitterで迷走気味の方を見かけたので、改めてハンデ戦の戦い方について、以下の2パターンで再確認しましょう。
①能力上位が信頼できる
⇒日経新春杯ヴェルトライゼンデ、マーメイドSビッグリボン、ウインマイティー。⇒ハンデ戦は、多くの競馬ファンが「荒れる」と思っているから、人気が割れやすいため、能力上位が信頼できる場合でも妙味が出やすい。
②能力拮抗、混戦
⇒中京記念。⇒競馬ファンの多くが「荒れる」と思っているハンデ重賞。能力が拮抗していて、人気も割れたという最悪なシチュエーション。当てるのが難しく、当てても「やっす」では、どうしようもない。夏競馬でボロボロになって秋を迎える人の多くは、このレースパターンに手を出してやられるのは、夏競馬が始まる前にコラムで書いた通り(おさらい)。
上記①②で示した2パターンが、夏競馬ではよく出現します。特に、①日経新春杯、マーメイドSような場合だと、回収率130%を叩けます。この時は、我々のファンの方々もキッチリ回収できた方が多かったと思うので、目先のレースで馬券をどうするか?「あの時比べて、簡単?難しい?」を判断基準として考えてみると良いと思います。
中京記念 トラックバイアス
レース当日にTwitterを眺めていて、ちょっと気になるツイートが幾つかありました。「日曜午後から外が伸び始めた」「馬場が急変した」と。どう思いますか?
雨が降っていたとか、前日に大雨が降ったとか、強い外的要因があれば話は別だけど、前週から天気は安定していたし、ないでしょう笑。トラックバイアス表で出した通り、『内外フラットに近いやや内有利』『穴をあけるなら内枠』です。
▼トラックバイアス表
https://www.keibariron.com/trackbias
▼中京記念で4万馬券の高配当的中!
https://www.keibariron.com/tekihoukoku/65334.html
若干内外フラットに寄ってきたのは否定しませんが、日曜日は単勝万馬券クラスの馬が前目から粘り込んで2着でした。
それもそうだし、日曜PMのレースは、ビジュアル的には確かに外から差してきた馬が台頭したのはその通りだよ。でも、それって中京8,9Rのことを言っているんだと思うんだけど、あれって能力的に強い馬が外から差してきたってだけだからね笑
7/23(日)的中した中京8.9Rの予想
https://www.keibariron.com/zwp/wp-content/uploads/2023/07/0723chu89.png
その通りです。ここまで話したことをまとめます。①『内外フラット』に近い『やや内有利』TBだった。②穴をあけるとすれば内枠を引いた逃げ先行馬だった。③中京記念のメンバー的に、Hペースまでは速くならない可能性が高かったから、②に拍車をかけた。こういう感じですかね?
その通りです。
かずまさんから、週中にツッコミがあって、「展開的なバイアスがあった」というのは、恐らく③のことを言っていたのだと思います。展開的なバイアスと、トラックバイアスは分けて考えるべきというのは、私もかずまさんと同意です。ファンの皆様も気になっていると思うので、今度ライブの時にでも訊いてみてください。
かずまさんのツイート▼
https://twitter.com/kazuma_maamaa/status/1683365564566364161?s=19
分かりました。
かずま✖予想屋マスター【ライブ配信】8/6(日)14:00~
https://youtube.com/live/jQ1ejLWhfG8
クイーンS 3歳馬
まず、3歳馬はリバティアイランドが傑出していることに異論がある人はいないと思います。よほどのトラブルがない限り、秋は三冠濃厚です。その上で、2着以下には6馬身差と、大きな着差をつけました。リバティアイランドが強いことは否定しませんが、6馬身って、底辺レベルが大きく底上げされた現代競馬では、かなり大きな着差でした。2着以下の馬がオープン特別レベルに達していない可能性があります。
3歳馬で拾うとすればドゥーラが筆頭ですが、オークスではリバティアイランドから大きな着差をつけられての3着であり、過大評価は禁物です。あとは、どこまで割り切るか?の世界で、さすがに想定1番人気では◎にはしづらい状況であると言えます。
クイーンS 番付(あいうえお順)
ーーー
横綱
ーーー
大関
ーーー
関脇
ーーー
小結
イズジョーノキセキ
サトノセシル
ジネストラ
ミスニューヨーク
ルビーカサブランカ
ーーー
前頭
グランスラムアスク
コスタボニータ
フィアスプライド
ローゼライト
ーーー
十両以下(3勝クラス以下)
3勝クラス以下の馬
ーーー
秘密兵器
ドゥーラ
ライトクオンタム
※通用するか?不明
ーーー
番付の意味
1ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開次第では逆転可能。
2ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開に恵まれても逆転困難。
秘密兵器
→過去のレースから、番付上位と互角に渡り合える可能性を秘めた馬。
※番付は、過去のレースにおける最大出力を評価する指標であり、この序列の通り決着することを示すものではありません。
ーーー
以上を踏まえて、当日の枠順、馬場状態、オッズを確認して検討します。
メルマガ作成者:
玉嶋亮
メルマガ発行人:
予想屋マスター事務局
★新発売 ¥500★
『競馬の教科書 補足資料①』
『競馬の教科書 よくあるQ&A』
30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)