今週は、フルゲート１８頭に対して１３頭の出走登録馬にとどまった京都記念（２０２５年）の予想について解説する。京都記念は、ドウデュース、クロノジェネシス、ラヴズオンリーユー、ベラジオオペラなど後の活躍馬を多く出す出世レースである。今年は、チェルヴィニアが人気を集めそうだが、メンバーを考えると負けられない一戦となりそうである。そこで、競馬理論の競馬予想では、京都記念の出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。

ジャパンカップ組

チェルヴィニア

ジャパンカップの４着は、ドウデュースにこそ力負けであったが、スローペースで脚を余し気味だったことを考慮すると、２・３着馬と着差ほどの能力差はない。なお、チェルヴィニアは、オークス及び秋華賞を制しているように、４歳牝馬の中ではナンバーワンと言っても言い過ぎではない。よって、京都記念においては、４歳世代のレベルの高さを考えると、チェルヴィニアに本命級の高い評価を与えて当然である。

ソールオリエンス

ジャパンカップの１４着は、先行する競馬で持ち味を発揮できなかったので、度外視可能ではあるが、負け過ぎでもある。なお、ソールオリエンスは、皐月賞を圧勝した実力馬だが、５歳世代はレベルが低かったことと前潰れの展開に恵まれたもので、実績ほど能力は高くない。なお、ソールオリエンスは、ダービーでも２着の実績はあるが、皐月賞や宝塚記念での好走を見ると、ハイペースや道悪での底力勝負となったほうが持ち味を発揮できる。よって、京都記念においては、ソールオリエンスにそれなりの高い評価を与えるべきだが、スローの瞬発力勝負や前残りの展開になりそうな場合には評価を少し下げるべきである。

香港ヴァーズ組

プラダリア

香港ヴァーズの１１着は、見所が全くなかったが、海外遠征なので同情の余地はある。なお、プラダリアは、後の大阪杯馬ベラジオオペラを破って去年の京都記念を制しているように、能力的には大きな差がない。また、プラダリアは、宝塚記念でソールオリエンスと僅差の４着に走っており、前潰れの展開を考えると内容的には互角以上である。よって、京都記念においては、去年よりもメンバー強化であるものの、プラダリアにそれなりの高い評価を与えるべきである。

毎日王冠組

ヨーホーレイク

毎日王冠の７着は、中団から流れ込んだだけで見所はなかったが、前残りの展開だったので着順ほど内容は悪くない。なお、ヨーホーレイクは、ステラヴェローチェを破って日経新春杯を制した後に長期休養に入ってしまったが、そのあと鳴尾記念を制して復活劇を遂げた。よって、京都記念においては、ヨーホーレイクにも相手候補程度の評価は与えるべきである。

チャレンジカップ組

セイウンハーデス

チャレンジカップの５着は、長期休養明け且つハイペースを早め先頭の厳しい展開を考えると負けて強しの内容であったが、今回よりはかなり弱いメンバー構成でもあった。なお、セイウンハーデスは、新潟大賞典及び七夕賞でも好走しているように、先行馬が有利な展開では能力を発揮する。よって、京都記念においては、楽に先行する展開やインが有利なトラックバイアスになるようであれば、セイウンハーデスの残り目にも注意を払うべきである。

バビット

チャレンジカップの１４着は、ハイペースで逃げられない競馬だったので同情の余地はあるが、負け過ぎでもある。なお、バビットは、去年の３着馬だが、今年よりも弱いメンバー構成と逃げ馬から大きく離れた２番手を気分よく追走する展開に恵まれた。よって、京都記念においては、バビットに高い評価は不要である。

アメリカジョッキークラブカップ組

エヒト

アメリカジョッキークラブカップの８着は、イン有利のトラックバイアスで好位のインに潜り込む絶好の展開にも関わらず伸びを欠いており、力負けであった。なお、エヒトは、小倉記念馬だが、最近の走りを見る限り衰えも見られる。よって、京都記念においては、エヒトに高い評価は不要である。

中日新聞杯組

マコトヴェリーキー

中日新聞杯の１１着は、全く見せ場すらなく、力負けであった。よって、京都記念においては、さらなるメンバー強化を考えると、マコトヴェリーキーに高い評価は不要である。

小倉記念組

リフレーミング

小倉記念の勝利は、馬群から離れた内目を気分よく追走させた川田騎手の好騎乗に恵まれたものであり、メンバー的にも夏場のハンデ戦といった弱い構成であった。よって、京都記念においては、リフレーミングに高い評価は不要である。

八坂ステークス組

リビアングラス

八坂ステークスの勝利は、断然人気のインザモーメントの追い上げを凌ぎ切ったことは立派だが、スローペースを先行する展開に恵まれた。なお、リビアングラスは、菊花賞４着馬だが、５歳世代のレベルの低さとスローペースを途中で先頭に立つ展開に恵まれたものであり、G1で４着ほどの価値はない。よって、京都記念においては、楽に先行する展開に恵まれない限り、リビアングラスに高い評価は不要である。

アルゼンチン共和国杯

ショウナンバシット

アルゼンチン共和国杯の１４着は、先行馬に厳しい展開だったので同情の余地はあるが、負け過ぎでもある。なお、ショウナンバシットは、洋芝適性の高さと弱いメンバー構成に恵まれて、オープン特別を２連勝したが、それ以前の走りを見る限り、重賞では荷が重い。よって、京都記念においては、ショウナンバシットに高い評価は不要である。

まとめ

実績的にも能力的にもチェルヴィニアが断然ムード。２着争いは混戦だが、人気サイドでの決着の可能性が高そう。以上、京都記念に出走登録している有力各馬の能力を分析した。この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、京都記念（２０２４年）の最終的な予想を決断する。