今週は、フルゲート１８頭に対して１９頭もの出走登録馬があったホープフルステークス（２０２４年）の競馬予想について解説する。ホープフルステークスは、３冠馬コントレイルや有馬記念馬レガレイラを輩出しているように、来年のクラシック戦線を占う意味でも注目を集める。２連勝中のクロワデュノール、マジックサンズ及びマスカレードポールの３頭が人気を集めそうだが、初対戦となる馬が殆どで混戦模様である。そこで、競馬理論の競馬予想では、ホープフルステークスの出走予定馬の能力をステップレースごとに分析する。

東京スポーツ杯組

クロワデュノール

東京スポーツ杯の勝利は、着差こそわずかだが、スローペースで逃げたサトノシャイニングを２番手追走からきっちりとねじ伏せた。なお、クロワデュノールは、デビュー戦でもアルレッキーノを楽に交わして、１分４６秒７の好時計で勝利しており、能力的にも底を見せていない。よって、ホープフルステークスにおいては、まだまだ上がり目がありそうなクロワデュノールに本命級の高い評価を与えて当然である。

デルアヴァー

東京スポーツ杯の５着は、前残りの展開を考えるとそこまで差はないが、スムーズに前が開いた割にじりじりとしか伸びなかった。よって、ホープフルステークスにおいては、さらなるメンバー強化を考えると、デルアヴァーに高い評価は不要である。

札幌２歳ステークス組

マジックサンズ

札幌２歳ステークスの勝利は、大外をぶん回してアルマヴェローチェを差し切っており、着差以上に強い内容であった。なお、そのアルマヴェローチェが次走で阪神ジュベナイルフィリーズを制しているように、レースのレベルも高かった。よって、ホープフルステークスにおいては、マジックサンズにもかなり高い評価を与えるべきである。

アスクシュタイン

札幌２歳ステークスの７着は、最終週の馬場と競り込まれる展開で止まってしまった。なお、アスクシュタインは、コスモス賞を楽勝しているが、弱いメンバー構成と楽に逃げる展開に恵まれた。よって、ホープフルステークスにおいては、楽に逃げを打てそうな場合にのみ、アスクシュタインに押さえ程度の評価を与えれば十分である。

アイビーステークス組

マスカレードポール

アイビーステークスの勝利は、ばらけた展開で３番手の外目から抜け出しており、力の違いを見せつけた上に、１分４５秒８の時計も立派である。なお、マスカレードポールは、デビュー戦でマイネルチケットを楽に差し切っているが、そのマイネルチケットがサウジアラビアロイヤルカップで３着、京王杯２歳ステークスで２着に走っていることからも、アイビーステークスくらい走って当然である。よって、ホープフルステークスにおいては、マスカレードポールにも本命級の高い評価を与えるべきである。

ピコチャンブラック

アイビーステークスの２着は、逃げ馬から大きく離れた２番手を気分よく追走しながらも、マスカレードポールに簡単に差されてしまっており、力負けであった。よって、ホープフルステークスにおいては、マスカレードポールを本命にした場合にのみ、ピコチャンブラックに相手候補程度の評価を与えれば十分である。

ヤマニンブークリエ

黄菊賞の２着は、楽に逃げを打てたが、ミュージアムマイルに３馬身もの差をつけられてしまっており、力負けであった。ただし、そのミュージアムマイルが朝日杯フューチュリティステークスで２着に好走していることから、相手が悪すぎたとみることもできる。よって、ホープフルステークスにおいては、楽に逃げる展開に恵まれそうな場合にのみ、ヤマニンブークリエに押さえ程度の評価を与えれば十分である。

芙蓉ステークス組

ジェットマグナム

芙蓉ステークスの勝利は、スローの２番手追走から押し切っただけで、時計・内容ともに平凡であった。よって、ホープフルステークスにおいては、オープン勝ちの実績を考慮しても、ジェットマグナムに高い評価は不要である。

レーヴドロペラ

芙蓉ステークスの２着は、スローペースの展開を考えると、ジェットマグナムとは互角だが、弱いメンバー構成に恵まれた。なお、レーヴドロペラは、札幌２歳ステークスで５着とマジックサンズには大きく離されてしまっている。よって、ホープフルステークスにおいては、レーヴドロペラに高い評価は不要である。

京都２歳ステークス組

ジョバンニ

京都２歳ステークスの２着は、少頭数ながらも出遅れて大外から追い込んだことは立派だが、勝ち馬エリキングには離されてしまった。なお、ジョバンニは、２戦連続で２着だがいずれもエリキングに負けただけである。よって、ホープフルステークスにおいては、京都２歳ステークスのレベル次第ではあるものの、ジョバンニに押さえ程度の評価は与えるべきである。

クラウディアイ

京都２歳ステークスの３着は、上位２頭には力負けであった。よって、ホープフルステークスにおいては、クラウディアイに高い評価は不要である。

百日草特別

ショウナンマクベス

百日草特別の勝利は、弱いメンバー構成とスローペースを好位追走から抜け出す展開に恵まれた。なお、ショウナンマクベスは、札幌２歳ステークスで８着に敗れているように、一線級相手では能力的に足りない。よって、ホープフルステークスにおいては、ショウナンマクベスに高い評価は不要である。

東京の新馬戦組

アマヒキ

東京の新馬戦の勝利は、直線で一旦は交わされた２着馬を差し返したことは立派だが、楽に逃げる展開に恵まれた。よって、ホープフルステークスにおいては、未知の魅力を考慮しても、アマヒキに押さえ程度の評価を与えれば十分である。

ジュタ

東京の新馬戦の勝利は、弱いメンバー構成に恵まれたことは確かだが、出遅れながらも好位追走から楽に抜け出し、力の違いを見せつけた。よって、ホープフルステークスにおいては、上がり目がありそうな点を考慮して、ジュタに押さえ程度の評価は与えるべきである。

まとめ

以上、ホープフルステークスに出走登録している有力各馬の能力を分析した。この分析結果に、展開、調教、枠順、人気及び馬場状態などの様々な要素を加味して、ホープフルステークス（２０２４年）の最終的な予想を決断する。