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『中京記念』玉嶋の見解
中京記念は、昨年と同じ小倉芝1800mで施行されます。まずは、小倉競馬場の馬場状態についてですが、先週土曜日12Rは1;07.9(ラスト11.8)と、相変わらずの高速馬場で前が止まらないトラックバイアスが続いています。中京記念も同じようなトラックバイアスになる可能性が高いと思います。
そうなった場合には、CBC賞の時にもお話をしましたが、先行した馬がそう簡単には垂れないで惰性で押し切れる可能性が高くなるため、ペースが緩むことは考えにくいです。例えば、去年勝ったアンドラステは掛かりグセのある難しい馬でしたが、上記の通り道中 で緩まない流れが功を奏して、自然な形で折り合いました(12. 5-11.3-12.1-12.0-12.0-11.6-11. 5-11.5-11.7=1:46.2)。
アンドラステはこのレースで重賞初制覇でした。余談ですが、このレースで岩田望騎手から川田騎手に乗り替わりだったんですよね。「川田騎手が上手いから」と言う声もありましたが、私はそれほどそうは思いませんでした。そもそも、この馬は気性難で、掛かるとワーっと行ってしまうクセがありましたから、小倉記念のような道中で緩まないレース質はピッタリでした。川田騎手が上手いのは言うまでもありませんが、岩田望騎手はちょっと可哀想だったなと思いました。
脱線しました。話を今年の小倉記念に戻します。今年の小倉記念も昨年と同様に、早め早めにレースが動いて惰性で押し切るレース展開になる可能性が高いのではないか?と考えています。だから、カイザーミノルみたいに先行力があって、高速馬場なら簡単に垂れない、惰性で粘り込むのが得意な形の馬については、人気でも消しづらいと思っています。
一方、中団より後方にポジションを取りそうな馬については、好走するのに不可欠な能力である「コーナリング能力」「加速力」を見極める必要があります(「競馬の教科書」の中で解説)。
最後に枠順ですが、七夕賞の時にTwitterで呟きましたが、 その時と同様に、内でも外でもあまり神経質になる必要はないと思います。函館記念は枠順を気にする必要がありましたが、中京記念は、内でも外でも有意な差が出にくいと思います。どこでも良いんじゃない?くらいに考えていますが、外差し傾向になれば、内枠は若干割り引く必要が出てくるかも知れません。
読者さんからの質問
「予想屋マスターと玉嶋さんは、よく「スプリント路線は低レベルだから、距離短縮組が狙い目」と仰っていますが、なかなか上手く当てられません。何か注目すべきポイントのようなものってあるのでしょうか?」
「競馬の教科書 別冊」でも話題に挙がった内容ですね。これは仰る通りなんですけ ど、何でもかんでも狙えば良いって訳ではないんですよね。 例えば、先日の青函ステークスで◎を打ったヴァトレニ(単勝7. 4倍)なんか、距離短縮で狙える典型的なパターンでした(先行力が高い)。
そうそう。追走に苦労するようなタイプだと、競馬にならないような場合は結構多いからね。
仰る通りです。じゃあ、どういう馬を狙えば良いの?って話になるんですけど、1600mで馬なりで先手を取れて、掛かっていた馬 は好走する可能性が非常に高いですね。メイケイエールなんか典型的です。あと、NHKマイルで掛かっていたセリフォスあたりも、スプリントに行けば面白そうです。そう言えば、シュネルマイスターがスプリターズステークスに出てくるみたいですね。マスターはどう見ていますか?
シュネルマイスターに関しては、僕の中では、レースのレベル的に通用して当然。ただし、追走に苦労しそうだから、当日のトラックバイアス次第。前残りとかイン有利の馬場だと、届かずって感じで、差しも届くとかフラットな馬場なら差し切る可能性が高いって感じかな。
ですよねー。私もまったく同じ見解です。天皇賞(秋)に行くんじゃないか?と思っていたので、ちょっと意外でした。例年の超高速馬場で前残りだと、どうなんでしょうね?ちょっと危うい気もしますが。
金子さん「裏ドラ」
函館記念は予想が外れたが、裏ドラが乗った。そう、金子HDのハ ヤヤッコが勝ったからだ。金子HDの馬が出走してきたら、予想と は関係なく単勝を買うようにしている。根拠は「親近感」。今年は 大阪杯ポタジェも的中して絶好調。ゾーンに入りつつある。予想が 外れても、裏ドラで勝つのがプロってもんよ。
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2022年 上半期 成績
年間予算の52%消化(32R)
的中率53%(17/32)
複勝チャレンジ除く 40%(10/25)
主力券種:馬単、三連単
回収率&主な的中:Twitterプロフィール欄
複勝チャレンジ:7戦7勝
30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)