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こんばんは!玉嶋です。
早速ですが、今週末の『チャンピオンズカップ』『ステイヤーズステークス』『チャレンジカップ』予想のポイント、番付について、玉嶋の見解をお届けします。
●『レースを絞る』
今回は、私の専門外であるダート競走チャンピオンズカップがあるのを良い機会とし、「レースを絞る」というのは、どういうことか?をコラムとして配信したいと思います。まず、私が主戦場としている『芝オープンクラス』には、どれくらいの数の馬がいるのでしょうか?ここから考えていきたいと思います。
クラス別頭数一覧とオープン馬データ
https://racing-book.net/keibadata/8524
リンクの通り、オープンクラスには時期に依りますが、2022年6月時点で650頭(芝、ダート比率不明)ほどいたようです。
まず、番付を作れるようなるには、馬同士の能力比較を行い、「この馬の強さは、これくらい」「特徴は○○で、加速力は、、、コーナリングは、、、」これをスラスラ言えるくらい、頭に叩き込んでおく必要があります。
芝馬:ダート馬の比率は、調べましたがヒットしなかったので、半々と仮定します。芝馬:ダート馬=約300頭:約300頭。私は、芝オープンクラスに在籍する馬のほとんどが頭の中で整理できています。それでも全頭は覚えきれません。さらに、下のクラスから上がってくる馬もいるので、月曜日~金曜日の特別登録を見ながら、足りない部分を補完していきます(それをやるだけでも、時間一杯一杯)。
逆の言い方をすれば、それくらいできていないと、「馬券で稼ぐ」土俵に上がれません(能力比較が正しくできていないと、オッズを見ても、期待値が読めない)。よく、「玉嶋さんの能力比較は予想屋マスターとほぼ同じで、精度と再現性が凄いですね」と言われますが、そのレベルまで突き詰めないと、馬券では勝てないと思っています。
それをやるために、私はダート競走や芝の下級条件は一切馬券を買わず、芝オープンだけに懸けています。(月~金:計5~6時間 ※土日は「トラックバイアス」「オッズ」だけ見て、予想の仕上げのみ)
能力比較をするためには、最低でも、過去1年間くらいの馬場状態、トラックバイアス、天気は押さえておきたいものです。私の場合は、過去3年分くらいは「あの日は、○○な馬場状態だった」を言えます。予想屋マスターがYouTubeで配信しているアレと同じです(私の場合は芝だけが限界で、プロである予想屋マスターはダートも全て網羅し、データベース化している)。
特に、微妙な判断が求められた日は、徹底的に悩み抜いたことが脳に焼き付いているので、時系列でどういう天気だったか?まで記憶しています。例えば、2022年札幌記念は明け方まで雨→曇、2022年マイラーズカップは昼まで雨→曇。
これは余談ですが、観客が傘を差しているか?差していないか?を全レース見ることによって、30分ピッチで雨がどの程度降っているか?ある程度掴めます。(小雨か?本降りか?)
ダートオープンクラスの予想をしたり、番付を作ったりしようとすれば、最低でも今の2倍は時間が必要です。平日に10~12時間。1日に2時間となると、まあまあ厳しく、時間的な制約があるため、私にはできません。だからこそ、芝オープンクラス以外の予想は、予想屋マスターに外注している訳ですが。。。
このコラムの結びに「予想に掛ける時間」について、踏み込みたいと思います。よく質問をいただく内容「時間が確保できないのですが、どうすれば良いですか?」。
私の答えは「時間がないのなら、寝る時間や娯楽の時間等から捻出し、時間を確保する」です。勝つためにやるべきことは、どんなに忙しくても、時間がなくても、仕事と同様、必死になって時間を確保してやるべきと私は思っています(自分は、そうしているつもりです。)。
私は、年間300時間を予想に費やして、芝オープンクラス200レースほど予想しています。そして、参戦するのは50レース程度。そのサイクルを毎年繰り返しています。時間を短縮して成果を上げられるのなら、とっくの昔にやっていますが、それはできていません(無理だと思っているし、このやり方しか知らないので)。
●チャンピオンズカップ 番付
横綱
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大関
テーオーケインズ(基準馬)
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関脇
(不明)
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小結
(不明)
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前頭
(不明)
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十両以下
(不明)
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●ステイヤーズステークス 番付
横綱
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大関
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関脇
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小結
アイアンバローズ
ディアスティマ
ディバインフォース
ユーキャンスマイル
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前頭
シルヴァーソニック
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十両以下
その他
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※番付の意味
1ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開次第では逆転可能。
2ランク差
→枠順、トラックバイアス、展開に恵まれても逆転困難。
秘密兵器
→過去のレースから、番付上位と互角に渡り合える可能性を秘めた馬。
※番付は、過去のレースにおける最大出力を評価する指標であり、この序列の通り決着することを示すものではありません。
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●チャレンジカップ 寸評
断然人気を背負いそうなソーヴァリアントをどう取り扱うか?がポイントになりそうなレースです。メンバーを一通り見たところ、この馬の能力が傑出していると考えます。さらに、去年勝ったレースであり、一見死角がないように見えます。
しかし、、、
今年は少頭数だった去年(11頭)に比べて頭数が多い上に、前目で運びそうなレッドベルオーブらがいます。しかも、ご存知の方が多いと思いますが、レッドベルオーブがどこまで飛ばすか?が不透明なところがあります。
これらは、この馬にとってあまり条件が良いとは言えません。とは言っても、能力で圧倒してしまうかも知れませんが。。。以上を勘案して、単勝は最低3.5倍、複勝1.5倍くらい付かないと、リスクが高すぎて手が出せません。「去年勝ったから」と言って安易に手を出すのはちょっと短絡的。条件があまりにも違いすぎますので。。。
以上を踏まえて、当日の枠順、馬場状態、オッズを確認して検討します。
●予想屋マスター & 競馬の教科書
この度、新刊『競馬の教科書~発想を変えるだけで回収率は上がる』を出版いたしました。今回は、良い機会と思い、無料メルマガの場をお借りして『予想屋マスター』と『競馬の教科書』の関係について書きます。
私が本格的に競馬を始めたのは、2007年頃、メイショウサムソンやウオッカ、ダイワスカーレット、アドマイヤムーンが活躍している時代。競馬の面白さにのめり込んでいる時期でしたが、強烈な閉塞感を感じていたのも同じ時期でした。
私は、当時から『能力比較』を重視し、『(1)適性』『(2)パドック』『(3)追い切り』を軽視する方が理に適っているのではないか?と思っていましたが、周りを見回すと、多くの人は時間を掛けて(1)(2)(3)もしっかり見て予想していました。「自分の考えていることは正しいのだろうか?」「自分の進んでいる方向は正しいのだろうか?」。疑心暗鬼に陥ることや、強烈な不安に襲われたことも少なくありまでんでした。
悶々としている時に、ネットサーフィンで『予想屋マスター』を知ることになりました。『能力比較』を徹底的に突き詰め、他者の追随を許さないレベルまで高める。。。
「これだ!」
予想屋マスターのYouTubeやコラムを徹底的に分析し、自分が予想屋として向かうべき方向性を見極めました。予想屋マスターを分析して、特に私が影響を受けたのは以下①~④です。
①馬券は買ってはいけないがスタート
→馬券は買えば買うほど控除率の悪影響受けて厳しくなる。オッズを無視して「自信がある」から買うなんて、論外。
②予想が上手くなっても限界がある
→自分に優位性のない「条件の悪いレース」に手を出し続ければ、控除率の悪影響を受けて、ジリ貧に陥る。
③大衆と同じ馬券は買うな
→穴を狙う場合の簡単な馬券(複勝、ワイド)、人気馬を狙う場合の難しい馬券(馬単、三連単)は、総じて期待値が低い。
④予想と馬券は切り離せ
→③より、予想はオーソドックスに、馬券は異端を目指す。「人と同じ馬券を買い続ける限り、競馬で勝てない」。
上記①~④は、私が予想屋マスターを知る前には分かっていなかったことであり、これが分からないまま競馬に取り組んでいたら、今の成績を残すことは難しかったと思います。
さらに、「競馬は難しい」。これを毅然と言い放つ予想家を、私は初めて知りました。「俺はプロだから、競馬に関して全知全能」(凄そうな人)と、敢えて言わない。私が予想屋マスターを知った10年以上前から、ずっとそうでした。競馬に対して『謙虚』『真摯』『誠実』。そして、粛々と圧倒的な成績を残し続ける。私が予想屋マスターを最も尊敬している予想家の1人である理由は、ここにあります。私もそれを目指し続けていて、そうあり続けたいと思っています。
以上より、『競馬の教科書』は、予想屋マスターとの出会いがなければ生まれませんでした。
これからも、私の原点である予想屋マスターや、賛同していただいている方々とともに、我々の予想理論、馬券理論が優秀であることを、『競馬の教科書』や無料メルマガのコラムを通じて、世に発信し続けたいと思っています。本書やコラムを通じて、「勝てるようになった」1人でも多くの方にそう言っていただけるよう、書き続けたいと思います。
★新刊★『競馬の教科書』~発想を変えるだけで回収率は上がる~
メルマガ作成者:
玉嶋亮
メルマガ発行人:
予想屋マスター事務局
30代半ば/本業:士業/大学から本格的に競馬を始める。予想屋マスターを知り、理論的な競馬の分析に目覚める。リトル予想屋マスターを目指し、予想法を徹底的にコピーした。時間の制約があるため、芝オープンのみにフィールドを限定している。凱旋門賞の単勝万馬券、AJCCの288万円等の的中実績あり。「単勝多点」「変則フォーメーション」等多彩な馬券術に定評がある。「競馬の教科書」は個人出版ながら異例のベストセラー。「別冊」は予想屋マスターとの共著で再びベストセラー。日本一の競馬作家になるのが夢。Twitter(keiba_tamashima)